専門医説明、認定医・指導医説明

口腔外科専門医について

(公社)日本口腔外科学会の専門医制度も、上記の趣旨に基づいて運用・実施され、この間、口腔外科学に関する専門的知識と豊富な口腔外科診療経験を兼ね備え、患者さんから信頼される「口腔外科専門医」を養成し、認定してきました。

口腔外科専門医の取得のためには、歯科医師(医師)免許取得後、初期臨床研修を修了してから6年以上、学会認定の研修施設(准研修施設)に所属し、口腔外科に係わる診療と学術的活動に従事して一定以上の実績を有することが必要条件となります。

口腔外科専門医の資格は、①申請書類審査、②筆記試験・口頭試問、③手術実地審査の3段階を経て認定されます。特に、手術実地審査は、試験官が申請者の口腔外科手術を実際に見学し、その手術能力を判定するものです。

また、専門医の資格は5年ごとに更新する義務があり、期間内に一定の研修実績を上げることが必須となっています。口腔外科専門医は、資格取得後も継続的に学識を高め、診療技能の向上に励むことが求められている訳です。

口腔外科指導医について

口腔外科指導医は、若手口腔外科医の診療・研究活動を指導するに相応しいと認定された者に対し付与される資格です。その申請資格としては、初期臨床研修を修了後12年以上、口腔外科専門医取得後3年以上の研修期間を経て、口腔外科に係わる豊富な診療経験と学術的活動の実績が要求されます。

口腔外科指導医の資格は、申請書類審査と手術実地審査・面接の2段階を経て認定されますが、指導者としての良識ある人格を兼ね備えていることも審査されます。また、指導医の資格も、一定の指導実績を前提として5年ごとに更新する義務があります。

口腔外科認定医について

口腔外科認定医とは、口腔外科専門医の資格を目指す若手口腔外科医にとって、専門医取得に至る研修実績の中間目標として設定した資格です。

口腔外科認定医の取得には、初期臨床研修修了後2年以上の研修期間において、基本的な口腔外科診療の経験実績と学術的研修実績が求められ、その資格は、申請書類審査と筆記試験により認定されます。

資格取得のために必要な研修期間は専門医の1/3ですが、口腔外科専門医に準ずる診療技能を修得し、5年ごとの資格更新義務もありますので、口腔外科認定医は、全国各地域における歯科口腔外科医療の先導的担い手となることも期待されています。

研修施設・准研修施設について

口腔外科専門医や口腔外科認定医を養成するため、口腔外科指導医が在籍し、毎年一定以上の口腔外科診療実績と学会発表・論文発表などの学術研究活動実績を有する施設を「研修施設」として認定しています。

研修施設の大半は、歯科大学・歯学部附属病院あるいは医科大学・医学部附属病院の口腔外科学教室、総合病院歯科口腔外科で一定の条件を満たす施設です。

准研修施設は、診療実績や研究実績が研修施設には及ばないものの、専門医・認定医を養成することが可能であると認定した施設です。全国各地の多くの総合病院歯科口腔外科が准研修施設に認定され、地域歯科医療を支えています。

また、研修施設・准研修施設のいずれも5年ごとにその資格要件について更新することが義務付けられており、専門医の養成に支障のないように配慮されています。

専門医の標榜や広告について

「医師や歯科医師の専門性に関する資格(専門医)」の広告は、医療法により規制されています。また、広告の方法も、医療広告ガイドラインや医療機関ホームページガイドラインによって、適正に行われるよう指導されています。

本学会認定「口腔外科専門医」の広告は、平成15年11月から認められております。このホームページ内にも「あなたの街の口腔外科専門医」として、リストアップされていますので、何かお困りの際には是非お役立てください。

なお、一般歯科診療施設が標榜する診療科の名称として、「歯科口腔外科」が認められていますが、必ずしも口腔外科専門医や認定医が担当している訳ではありません。