顔面のトラブル

事故で顔面を打撲した

顔が変形していたり、噛み合わせが異常だったり、痛みや腫れがひどくなってきたりした場合は、骨折なども疑われますので受診されることをお勧めします。打撲を受けた部位をまず冷やしてください。腫れがひいて痛みもおさまればまず心配はないでしょう。

上顎骨骨折(じょうがくこつこっせつ)

上あごの骨が砕けたり、折れたりするけがが、上顎骨骨折です。多くの場合、顔面の中央部の外傷で、転んだり、ケンカ、スポーツ事故、交通事故などで、あごを何かで強く打ちつけたなどのときに発生します。
皮膚や粘膜の損傷、骨折および歯の脱臼、破折などが同時に合併することが多くあります。皮膚や歯の損傷は簡単にわかりますが、骨折は外から見ただけでは判らないことがあります。全身のほかの怪我に気をとられ治療も終わり頃になってから、骨折に気が付くこともあります。口があけにくい、噛み合わせがあわないといった症状がある時は X線写真やCT画像により、正確な診断を行う必要があります。
上あごの骨だけの骨折だけでなく、上あごの骨に隣接する骨(頬骨、鼻骨、口蓋骨の他、頭蓋底を構成する骨)の併発骨折を引き起こす場合が多くあります。
実際には骨折の型はまちまちで、左右が別々に骨折していることが多く複雑化しています。
症状は口があけにくい、噛み合わせがあわない、鼻の変形、鼻閉感などの症状もみられます。眼窩周囲の骨折では、物が二重に見える(複視)、眼球の偏位や陥凹などの眼症状が発生します。
いずれの場合も手術による整復、噛み合わせの回復をはかります。
ほとんどの顔面骨骨折で緊急手術は必要ではなく、 1週間から10日以内に手術を行えば問題はありません。折れた場所によって治療の方法は違います。

下顎骨骨折(かがくこつこっせつ)

口腔外科を訪れる顔面の外傷の中で最も多いのが下顎骨骨折です。
基本的に内出血や顔面の腫れ、変形、痛みなどは、どの顔面骨折でも認められます。
この他に特徴的な症状として、下顎骨骨折では噛み合わせの異常やあごの動きに異常が認められます。
下あごには様々な筋肉があり、折れた骨が筋肉に引っ張られることによりさまざまな方向に向かいます。これにより噛み合せがくるってきます。
症状は、必ずしも力が加わった場所だけに出るわけではなく、あごを動かした時に痛んだり、噛みあわせが合わなくなったりします。
受傷後すぐに症状に気づかず、数日してから噛み合わせがずれていることで気づくこともあります。
口の中から直接見えない下顎角部(エラの部分)や顎関節部(耳の前)の骨折が起こっている場合もあります。
またそのような場合は、下顎の変形や歯並びが悪くなることもあります。
診断はまず出血や呼吸の様子を観察したうえで、あごの怪我そのものの診察・検査に進みます。
問診・視診・触診で骨折箇所の推定も行います。
X線写真により診断したり、 CT画像によってより正確な診断も行うこともあります。

治療法

ほとんどの顔面骨骨折で緊急手術は必要ではなく、 1週間から10日以内に手術を行えば問題はありません。折れた場所によって治療の方法は違います。
急性で重度のものでは呼吸障害や出血による生命の確保がまず第一と考えられます。
その後、あごや顔面の機能障害や傷を最小限に抑えるよう、できるだけ早い時期に根本的な整復固定手術を行います。
怪我の状態が小さければ噛み合わせの確保(上下のあごを縛り合わせる顎間固定)が基本です。最近では正確に骨をつなぎ合わせ、できるだけ早く正常の生活にもどれるような治療法がとられるようになりました。
下顎骨骨折では骨折の部位に応じて口の中や顎の下、耳の前などを切って開き、正しい噛み合わせが得られるように骨折した骨を戻した後、プレート固定や歯にワイヤーやゴムなどをかけて上顎と下顎を固定する方法を行います。

関連疾患

  • 頬骨骨折
  • 頬骨弓骨折
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